7試合制、4戦先勝方式で、プロ野球の日本一を決める「SMBC日本シリーズ2014」はその第5戦目が30日、福岡市のヤフオクドームで行われた。
試合は、パ・リーグ覇者のソフトバンクが1-0で阪神に勝ち、対戦成績4勝1敗で、南海、ダイエー時代を含み3年ぶり6回目のシリーズ制覇を果たした。
なお、シリーズの最高殊勲選手(MVP)にはソフトバンクの内川聖一選手が選ばれた。
福岡ドームでの試合は、意外な幕切れとなり、一瞬何が起こった?のか選手も観客も固まった。
なんと阪神西岡の走塁が守備妨害となってしまった。
阪神はセ・リーグ2位からクライマックスシリーズを突破しソフトバンクとの対戦に臨んだが、29年ぶりの優勝はならなかった。
▼西岡の守備妨害
やや後味は悪くなってしまった感は否めない。
最後は審判が冷静なジャッジで熱戦の日本シリーズに幕を引いた。
九回、1点を追う阪神が3四球で1死満塁とした場面で、西岡が放った打球は一塁へのゴロ。一塁手が本塁へ送球して2死とし、更に捕手が一塁へ転送したボールが、打者走者の西岡に当たってファウルグラウンドを転々と…。
阪神が併殺を逃れたかと思われた瞬間、しかし白井一行球審は打者走者の西岡がファウルラインの内側を走ったと判断し、守備妨害でアウトとしてゲームセットを宣告した。
歓喜に沸くホークス・ナインを尻目に、たまらず和田監督は審判団に詰め寄って抗議したが、認められなかった。
白井球審は「左打者なので普通は(ラインの)中は走らない。明らかに(守備を)妨害しようという意図が見えた」と説明。「完全に両足が(ラインの内側に)入っていた。
たとえ片足でも(守備妨害を)取る」と言い切った。
和田監督は渋い表情で、「ツヨシも邪魔しているわけじゃないし、目いっぱいやってのことなんだけどね。審判の判断なんで仕方がないけど…」とコメント。
阪神の29年ぶりの日本一は幻となった。
最後は判定にも泣かされたが、9月上旬の6連敗から2位に滑り込み、チームはたくましさを増した。
「やっと大舞台、大一番で躍動感を出せるようになってきた。一つの殻は破ったし、もう一回、来年勝負しよう」と試合後にベンチ裏に選手を集めた和田監督は声を張り上げ、猛虎の意地をかけリベンジを誓った。
▼試合結果
【30日・ヤフオクドーム】◇5回戦・ソフトバンク4勝1敗 ◇観衆36,068 試合終了
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
阪神 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
ソフトバンク 0 0 0 0 0 0 0 1 X 1
[勝]五十嵐 4試合 1勝
[S]サファテ 4試合 1勝 2S
[敗]メッセンジャー 2試合 1勝 1敗
▼個人表彰選手
最高殊勲選手内川聖一外野手(ソフトバンク)▽優秀選手柳田悠岐外野手、デニス・サファテ投手、武田翔太投手(以上、ソフトバンク)▽敢闘選手ランディ・メッセンジャー投手(阪神)
▼秋山監督
ファンや選手、そして、秋山監督自身が願ってやまなかった最高のフィナーレが訪れた。
すでに勇退の決まっている秋山監督は、ヤフオクドームで今季3度目となる胴上げに宙を舞った。
「最後に日本一。これ以上の喜びはない」と感無量の表情だった。
9月後半での失速も、秋山監督は選手が成長することを信じたからこそ「もがくよ。それを抜ければ自信になる」と、あえて選手たちに必要以上の言葉をかけなかった。
成長した選手たちを見つめ、指揮官は「素晴らしい選手たち」と満面の笑みでたたえた。
優勝インタビューでは「これからも強いホークスであってほしい。6年間、ありがとうございました」とファンに別れを告げた。
秋山監督が築き上げた「ホークス」が6年目、最後の試合で日本一の花を咲かせた。
このプレイ(守備妨害)をみるならコチラから
日本シリーズ2014ソフトバンク日本一!
阪神西岡まさかの守備妨害のリプレイ
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