チートとは何か?の意味も知らずに、
低年齢層でスマフォゲームで平然と
”不正行為”が行われています。

ひところはPCゲームから始まり、
プレイステーションやニンテンドーなどのゲームへと広まり、
いまやスマフォゲームに拡散している「チート」。

ダウンロードランキング上位のゲームは、
ほとんどが何らかのチート被害にあっていると言われています。


さて、その「チート」とは一体なんでしょう?

また、なぜ「チート」がいけないのでしょう?

今回そのあたりを少しばかり、探ってみたいと思います。

▼「チート」とは?

「チート」とは、ゲームを不正に改造し、
キャラクターを無敵にしたり、
強力なアイテムをタダで手に入れたりする行為のことです。

PCのオンラインゲームなどでは以前から問題視されてきました。
最近では、

「パズル&ドラゴンズ」
「モンスターストライク」
「ディズニー ツムツム」

といった、スマートフォン用ゲームがその標的になってきています。

チート(cheat)という言葉はあまり耳慣れない言葉ですが、
一言でいうならば、
ゲームをプレーヤーの優位に進める為に、
本来、製作者がプログラムした動作意外の操作を行えるように、
「不正行為」を行うことです。

 

▼「不正行」?なぜいけないの?

まずは、「ズル」(騙す)=不正行為なのです。

「コンピュータゲームにおいて本来とは異なる動作をさせる行為」

コレだけを見ると、子供たちの「何がいけないの?」
という言葉が返ってきそうですが、
低年齢層は、ほぼ「罪の意識なし」でこうした行為を行っています。

しまつに負えないのはもっと歳のいった、
いや、”いい歳”をした大人がやっていることに問題がありますが・・・。

 

▼法律に違反する&他人の利益を侵害する

単に「ズル」だけの問題ではないのです。

プログラムを不正に改造して、
それを販売したり、ばら撒いたりするのですから、
当然「著作権法違反」となります。

「チートは“裏技”の一種」という考えもあるようですが、
現在のソーシャルゲームやスマホゲームにおけるチートは、
まったく意味が違います。

昔のゲームと違って、
より多くの人に、より長期間に遊んでもらうことに主眼をおいて制作され、
そして運用されているのがスマホゲームです。

無料でプレイできるゲームには、
”必ず広告が表示”することに
気が付かない人はいないと思います。

何故かと言えば、
より多くの人にダウンロードしてプレイして貰うことで、
より多くの人に広告を見て貰えるからです。

それがチートによってゲームバランスが崩れれば、
遊ぶユーザーが減り、ゲームそのものの寿命を縮めてしまいます。

ゲームを運営している会社にとっては、
ゲーム=遊びではなく、
広告料から利益を得て、そこで働く人や、
関連の人たちを養う=給与を払っている
事業であることを忘れてはいけません。

例えば、あなたのお父さんやお母さんの働いている会社に不利益なことをされ、
それで給料が減ったり、会社が倒産したらどうしますか?

そういうことなんです。


でも、学校の先生も、両親も、
こうやって解かり易く教えてくれませんよね。

私は問題はココにあると思っています。

 

▼どうやって「チート」が行われるの?

こうしたチートは、専用の改造ツールを使って行うものが大半ですが、
ツールを使うにはある程度の専門知識が必要になります。

そこで、ネットではチート代わりにを有料でやってくれる
「代行業者」が存在しています。

それに、ちょっとPCに詳しい中・高生が興味本位やおこずかい欲しさで
ゲームの改造をやっているケースもあります。

例えば、「モンスト」だと、
レアキャラ2体排出で3000円といった価格で取引されている様です。

ちょっとしたお小遣い稼ぎになります。

小・中学生などはチートに対する罪悪感が薄く、
仲間内の誰かがやり始めると一斉に広まってしまいます。

中には、”自慢したくて”ばら撒く子供もいる様です。

この様に、低年齢層の購入者は、
まったくと言っていいほど「罪の意識」がありません。

 

●刑事告発されたケース

実際にチート利用で刑事告発されたケースもあります。

もしもチートが発覚した場合どうなるのか。
当然、ゲームを崩壊させかねないチート行為は、
常に運営側の監視対象となっています。

発覚すればアカウントのBAN(追放)は当たり前です。

BANで済めばまだ軽い方で、
悪質な場合には刑事告発なども十分にあり得ることです。

過去の事例では、PC用オンラインゲームで、
悪質なチーター(チートを行っているユーザー)を
刑事告発した例が実際にあります。

このときの容疑は「電子計算機損壊等業務妨害」。

チートは立派な業務妨害行為であり、
スマホ用ゲームでも悪質なユーザーが
刑事告発される可能性は十分にあります。

最近は「パズドラ」の不正ツールを
オークションなどで販売していた人物が、
著作権法違反の容疑で逮捕されています。

 

▼それから蛇足

欲勘違いする人がいるが、「ハッキング」と
「クラッキング」を混同してはいけません。

「ハッキング」そのものは、それを公開したり、
ばら撒いたりしない限りにおいて、
製作者に不利益を与える訳でないので「不法行為」とまでは言えません。

ところが「クラッキング」は、
改造したプログラムを頒布したり、
対価を求めたりするので元の製作者
(プログラムをした主体であったり、利益権者)
に不利益を及ぼす「不正行為」となります。

チートやチート行為は、
後者のハッキング行為によって改造されたプログラムを利用し、
ゲームをプレイすることです。

 

▼まとめ

「ただのゲームなんだから、何が悪いの?」

つまり「スマフォの無料ゲームでズルして何が悪い」というのだ。

確かに学校教育の現場で、
リテラシー教育が出来ていない事もあるかもしれない。

しかし、最初に子供たちにスマフォを与えたのは、
ほかならぬその子の親ではないだろうか?

親のやっていること(不正行為)を子供が見て真似る。

私にはそういうことに思えて仕方ない。

「取締り」を強化するのも結構。

実際、「チート狩り」というのも行われ始めており、
悪質な場合は刑事告発もされる。

言うまでも無く、「民事」などではなく、
「刑事罰」に相当する犯罪行為なのだ。

ただ、よくできたチートは”スーパープレイ”とも見分けがつかない。

制作・運用側がいくら穴をふさいでも、
チート用のツールも日々進化している。

結局のところ、チートは誰も得しない行為で、
やってはいけない行為だという認識を広めていくことが重要なんではないだろうか。

それも、学校や家庭から。


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